ピエロにさせられた

入院も1か月を少し過ぎたある日、Aさんにいつも通り洗濯物を届けにいきました。Aさんは数日前から情緒不安定になっており、安定剤を処方されていました。

Aさんが突然話し出しました「あなたの旦那さん、あなたより私の方がいいみたいよ。ううん、私の方がいいって」と言ってきたのです。私は何の話をAさんが言ってるのか全く理解できませんでした。

Aさんは「夜になるとここに来て、私を抱きしめてキスしてるよ。そんな人と夫婦でいいの?」・・はっきり覚えてませんが、そんなことを言っていました。

私は酷く動揺し、Aさんに何て言ったのかはっきり覚えてません。その場ははぐらかし、夫の病室に向かいました。夫はいつも通り私に話しかけてきます。

その間、何て切り出そうか言葉を探していました。頭と心がぐしゃぐしゃで、いろんな気持ちがごちゃまぜで言葉が見つかりません。こういうことは勢いで言っちゃダメだ、確認してからでないと・・と、自分を必死に抑えました。

そして、やっと見つけた言葉が『Aさんて情緒不安定になってるんだってね』でした。夫は「Aさんから聞いたの?そうなんだよ、夜になったら泣き叫んでここまで声が聞こえてた」と言っていました。

自宅に帰ってから頭の中を整理しようといろいろ考えました。

もしかしたら夫は情緒不安定のAさんを慰めようとして、たまたまそうなっただけかもしれない。いや、全てAさんの虚言かもしれない。でもなんで私にそんなこと言ったの?・・言葉にできない気持ちと、夫に対しての不信感で心が押しつぶされそうでした。私と子供の将来についての不安にも駆られ、ふと気づくと次のサイトを眺めていることもありました。

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でも、この話の確認は、夫が退院してからにしようと思いました。それまでは意地でも今まで通りにしてやると。私にはバラバラになった気持ちをまとめる時間が必要でした。今思うと少しは冷静な部分もあったのかもしれません。

翌日からも、夫にもAさんにも何もなかったように洗濯物を届け、なるべく普通にしました。多分、強烈な女の意地というか、自分のプライドを守りたかったのだと思います。

しかし、夫の態度が少しおかしくなってるのに気づきました。きっとAさんが、わたしに話したことを言ったのだと思いました。夫から何か話してきたら確認しようと思っているうちに、夫の退院が決まりました。

Aさんも夫の退院から二日後の退院が決まりました。それなら洗濯物はもういいかな?とAさんに言って、わたしの病院通いも夫の退院と同時に終わらせました。

夫が家に戻ると、子供たちが大はしゃぎでパパにひっついています。『私は今から何をしようとしてるのかな。この子たちから大好きなパパを奪うことになるかもしれないのに。酷い母親だ。私がピエロでそれで丸く納まるならそれはそれでいいじゃないか』とも思いました。

でも、どうしても夫の口から、そんなことはしていない、Aさんの虚言だと言ってほしかったのです。

数日言うのをためらってました。本当のことを聞くのがとても不安で仕方なかったのです。しかし意を決して、やっと夫に言いました。『Aさんの病室に夜な夜な通ってた?私、Aさんから多分、全部聞いたと思うよ』

その瞬間の夫の表情ですべてわかりました。ああ、本当だったんだなと。悲しみより猛烈な怒りがこみ上げてきました。『わたしバカよね、バカ嫁を二人で笑ってた?面白かった?私よりAさんの方がいいのよね?』次々に自分の口から出てくる罵声。夫は「ごめん。寂しかったんだと思う、俺もAさんも」と必死な様子で言ってきました。

『寂しかった?私毎日行ってたよね?』

「だからごめん!」

『もっと詳しく全部言いなさい。Aさんの話と少しでも食い違ってたら許さないから!』

本当のことが知りたいと言ったはずが、夫の懺悔は私を余計に傷つけました。キスどころの話ではありませんでした。Aさんが入院してすぐの頃から二人はそういう関係になってたことを知りました。しかも夫は前々からAさんに恋心を持ってたことも。入院中の不倫という、毎夜繰り返された罪深き逢瀬は、とてもとても甘いものだったようです。退院してからも二人は関係を続ける気で、デートの約束までしていたそうです。

我が家でAさんと子供を招いての食事会の帰りの見送りも、どんな気持ちで行ってたのかと夫に問いただすと「子供もいるし何もしてない。三人で手を繋いでたことはあるけど、子供も一緒にいるから何もしてない」との返事でした。夫の嬉しそうな、鼻の下を伸ばしている顔が浮かんできて、私は体が震えるほどの怒りが湧き上がっていました。

こうなる切っ掛けとなった最初の夜は、Aさんが病室に入ってきて、寂しいから抱きしめて、キスしてと誘ってきたとも言ってました。誘いに乗ったんなら同罪と、もっと腹が立ちました。

わたしよりもAさんがよかったんだ・・その時の心に穴の開いた感覚は忘れることができません。すぐに生まれて初めて殺意というものを感じ、絶対に夫とAさんを許すことなんてできないと思いました。

 

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